嵯峨野一帯には、古代に一大勢力を誇った渡来系豪族、秦氏ゆかりの
社寺や古墳などが点在している。秦氏には謎が多く、
古代史ファンならずとも見逃せないスポットとなっています。

蛇塚(へびづか)古墳

 秦氏の統率者のもの と考えられる古墳。この名は、昔たくさんの蛇が生息していたからとも、秦氏の信仰に 基づくものともいわれている。日本人の多くには忌み嫌われる蛇だが、古代中国では、蛇は天地創造の神とされていたことから、渡来人である秦氏がこの名をつけたことは決して不思議なことではない。

広隆寺

 推古天皇の時代に、秦河勝(はたのかわかつ)が聖徳太子(しょうとくたいし)から弥勒菩薩(みろくぼさつ)像を賜り、御本尊として建立したのが起こりといわれる京都最古の寺院。寺の名も河勝の実名「広隆」に由来している。なお、本尊の弥勒菩薩は国宝第1号。

大酒(おおさけ)神社

 仲哀(ちゅうあい)天皇創建といわれる。渡来人の弓月君(ゆみづきのきみ)とその曾孫(そうそん)、秦酒公(はたのさけのきみ)先祖の秦始皇帝(しんのしこうてい)が祭神。酒公は養蚕、織物にたいへん優れ、朝廷に多くの品を献上した。その折にうず高く積まれた織物をみて雄略(ゆうりゃく)天皇が「うつまさ」の姓を与えたといわれている。
 ●京福電鉄嵐山線「太秦駅」下車徒歩3分
 ●京都バス停「太秦映画村前」下車すぐ

蚕ノ社(かいこのやしろ)

 養蚕技術に優れた秦氏によって建立されたことから蚕ノ社と名付けられたという。神殿奥には全国でも唯一の三本柱の三つ鳥居がある。

天塚(あまつか)古墳

 6世紀前半の築造とみられる全長71メートルの前方後円墳。嵯峨野一帯の古墳群の中で蛇塚に次ぐ規模を誇る。この古墳も秦氏の族長の墓であろうといわれている。
 ●京福電鉄嵐山線「蚕ノ社駅」下車徒歩8分
 ●市バス・京都バス停「蚕ノ社」下車徒歩8分