地の恵み 筍
 
西山の竹林
 春の旬といえば、京都では何と言っても朝掘り筍です。西山一帯では、春になると朝掘り筍の出荷で大忙し。粘土質で酸性の土壌が、「京筍」といわれる、白く、柔らかく、アクがない筍を育てています。
 また農家では「座敷にあげても林にはあげるな」と言うほど、竹林を丹精込めて育てます。一年を通しての土すき、冬の間の藁(わら)敷きと客土(きゃくど)、光量の調整など、もともと筍栽培に適した地味に加えて、細やかな作業が春の収穫につながっています。
 やがて秋のうちに芽吹いた筍は、地上に出る寸前に「ほり」という独特の道具で掘り起こされます。
 地の恵み 柿
 
実り豊かな柿畑
 秋、たわわに実った柿の木を見ると、心躍るのはなぜでしょうか。
 10月の下旬ごろになると、大枝(おおえ)では街道沿いに「大枝柿」の直売所が軒を並べます。また一帯に広がる柿畑も一斉に色づき、山崎街道はまさに柿色一色です。寒暖の差が大きい西山の晩秋気候が、柿をより甘く、より深い柿色に仕上げます。
 大枝柿は四角く大振りで、甘味が強いのが特長の冨有(ふゆう)柿です。大枝で冨有柿が栽培されるようになったのは、昭和に入ってからのこと。西山の特徴をいかした産物として、岐阜に柿生産の技術を学び栽培を始めました。はじめ1軒だった柿農家も、現在では40軒近くを数えるにいたっています。
 地の恵み 花卉(かき)
 
花トピア大原野
 大原野では、山に西日が遮られ午後から気温が上がらないことを利用し、花卉栽培が行われています。花卉とは切り花と花苗のことですが、花トピア大原野(tel:075-335-4939)では、パンジーなどの花苗を栽培、規模は京都一を誇っています。
 山肌を開墾してつくられた水田地帯には白い大型のビニールハウスが点在しています。中に入ると、赤や黄色、薄紫色などの花をつけた苗が整然と並べられ、まるで織物のようです。
 周辺のニュータウンからハウス見学に訪れる人も多く、鉢植えのアドバイスも行っています。こうして可憐な花々は、生産者と街の人たちとの交流に一役かっています。