JRの新幹線・在来線、私鉄、地下鉄が集中する京都駅は、現代の鉄道の玄関口です。
南区は、東から南へかけての区境に鴨川が流れ、
西部では北から東南へ桂川が貫く、
京都市内の二大河川に育まれた町です。
その昔、大内裏から真っ直ぐ伸びた朱雀大路の南端は、
羅城門」が威風を誇る平安京の正面玄関で、
先進の文化を求めて唐に発つ人、成果を携え戻る人、
また大陸からの使節なども行き交いました。
羅城門から真っ直ぐ伸びた鳥羽作り道(鳥羽街道)をはじめ、
西国街道竹田街道が集中した交通の要衝は、
いまも変わらず、主要道路や鉄道が縦横に交わります。
また羅城門の両脇には、
東寺」と「西寺」が左右対称に配置されていました。
やがて東寺の弘法大師空海の教えは全国津々浦々に広がり、
大師の命日21日は、
いまも毎月の「弘法さん」で賑わいます。
さらに中臣鎌足の足跡も残るこの地には、
その子孫の摂関家九条家が東九条に邸を構えたほか、
吉祥院は菅原道真の誕生地として知られ、
ゆかりの社寺や史跡が往時を偲ばせます。
京藍(きょうあい)、水藍(みずあい)とも呼ばれた藍の主要生産地として知られ、
また九条葱(ねぎ)、九条芹(せり)、水菜、慈姑(くわい)など、
中世以来近郊蔬菜の生産地でもあった南区はいま、
工業団地の建設、市南部開発の促進など、
日々躍進する姿を見せています。
 
この国道1号をはじめ、24号・171号など主要幹線道路が区内を貫流します。

「お大師さん」と親しまれる弘法大師(空海)。修行大師像に祈る人々(東寺境内)。

日本三大祭のひとつ「祇園祭」。久世の綾戸国中(あやとくなか)神社を発した駒形稚児(こまがたちご)は、馬上凛々(りり)しく八坂神社(東山区)に社参します。 毎月21日は弘法大師空海の命日で、東寺で御影供(みえく)が営まれますが、境内や寺の周りに植木や古物の露店が軒を並べ、「弘法さん」として親しまれています。